抗がん剤治療とは ①がん細胞の増殖を防ぐ ②がん細胞の成長を遅らせる ③転移・再発を予防する などの目的で行われます。
一般的には、点滴で血管内に直接投与するものが多いですが、錠剤タイプの飲み薬もあります。 腫瘍の大きさや場所により使われる薬は様々であり、それぞれの薬に特化した作用を持っています。
そのため、作用の異なる抗がん剤を数種類組み合わせて治療の効果を高める場合も多くあります。
手術や放射線治療など抗がん剤と併せて他の治療を行っていく場合も多く、また抗がん剤治療を行う時期についても、手術前に腫瘍を縮小させる目的で行われる場合もあれば、手術後の加療目的で行う場合などもあります。
それぞれの治療によって生じる作用・副作用を理解した上で、医師や看護師とともに治療方針について考えていくことが大切です。
抗がん剤は、がん細胞に対して使用されるものではありますが、「がん細胞にだけ効く」というように上手くはいかないのが現状です。
そのため、本来であれば何ら害のない正常な細胞までもが抗がん剤の影響を受けてしまい、それにより副作用症状が現れてきます。
抗がん剤の副作用と聞くと、吐き気やおう吐、食欲がなくなる…など医療ドラマでよく目にするものが思い浮かぶのではないでしょうか。
薬の種類や量によっても起こりやすい副作用は異なりますが、一般的によく出現する症状として、①吐き気・おう吐 ②脱毛 ③白血球減少などがあります。
この3つ以外にも、胃のむかつきや便秘または下痢といった消化器症状、倦怠感、眠気または不眠、口内炎、手足のしびれ、皮膚の変化(発赤やかゆみ、乾燥やシミの出現、肌の色が浅黒くなるなど)、爪が剥がれやすくなる、浮腫みなど、自身で自覚できる症状のほか 肝臓や腎臓への負担、血液凝固系への影響(骨髄抑制や貧血)など、病院で血液検査をすることによりわかるものもあります。
倦怠感や関節痛、貧血、手足のしびれなどは日常生活に影響を及ぼす可能性も高く、家族や周囲にいる方々の理解とサポートが必須となります。
いろいろなことを調べるほどに様々な副作用症状があるということがわかり、「こんな風になっちゃうの?」「こんなに辛い治療なの?」と不安になってしまう方も多くいらっしゃると思います。 ですが、すべての症状がすべての人に同じように起こるというわけではないため、言い切ることはできません。
医師や看護師・薬剤師がよく口にするように”使ってみないとわからない””個人差がある”としか言えないのが現状なのです… これらの症状を緩和していくために、吐き気止めや整腸剤など、使える薬を上手に使いながら症状をコントロールしていく必要があります。
そのため抗がん剤治療がスタートしたら、自身に起こった変化を医師や看護師に伝え、ともに対応を考えていくことが大切です。
周囲から見ただけでは判断できない、本人しかわからない症状も多くありありますので、言葉にできるようであれば言葉にして伝えてみましょう。
「これくらい我慢しなくちゃ」と我慢してしまうことは、身体にも心にもよくありません。
また、抗がん剤治療は入院して行う場合もありますが、多くは通院治療で行われます。
入院しながら行う場合は「治療を中心」に考えることができても、自宅での生活と並行して治療を行うと「生活が中心」となってきてしまいます。
仕事や家事、学校などと治療の両立…それぞれの社会的な立場により生じてくる影響は様々ですが、抗がん剤治療はある程度長い期間、周期を分けて行われるものであるため、本人や家族の身体的・精神的な負担の増大が懸念されます。
現在はがん患者様に対する様々な医療制度や保険、サポートなどが発達してきていますので、一度医師や看護師・医療社会福祉士(MSW)などに相談してみても良いかもしれません。
抗がん剤治療を始めることになったら、髪が抜けるからウィッグを準備しなきゃ…と考える方は多くいらっしゃるのではないでしょうか。
抗がん剤の種類により、脱毛が起こりやすいもの、脱毛が起こっても比較的軽度であるものなど症状の出方は様々であり、また髪の抜け方・生え方も人それぞれです。
抗がん剤を始めてから脱毛がみられるまでの期間は、およそ2~3週間程度であるといわれています。
なぜ抗がん剤をやると体毛が抜けてしまうのか…それは抗がん剤が、がん細胞のみならず、髪を作る元となる毛母細胞(もうぼさいぼう)にまで影響を与えてしまうからです。
体毛は、この毛母細胞の分裂によって成長します。
毛母細胞は身体の中でも特に分裂が活発な細胞であり、抗がん剤は「分裂の活発な細胞に影響を与える」という特性があるため、抗がん剤を行うと脱毛が起こる可能性が高いのです。
一方、放射線治療においても脱毛は起こりえます。
これは放射線が、細胞の分裂に必要な細胞の遺伝子(DNA)を遮断するからであり、放射線治療も抗がん剤と同じように”がん細胞のみに効く”ということはできないので、頭部に放射線を照射した場合脱毛が起こることになります。
「治療が終わればまた髪は生えてくるんだから」と、周囲の方から言われることもあるでしょう。
もしかしたら自分自身で、「今だけの辛抱だから」と前向きに捉えていらっしゃる方もいるかもしれません。
ですが、いくら一時的なものと言っても、自分の髪が抜け落ちてしまうということはとてもショックで悲しいことですよね…
ここで、脱毛への対策ポイントや対処法をご紹介したいと思います。
抗がん剤治療を行うことが決定したら、まずはご自身の治療に使う薬についての知識を得ることから始めてみましょう。
どのようなことに効くのか、また副作用にはどのようなものがあるのか、などです。 そして、ウィッグの準備も少しずつ進めていきましょう。
「ウィッグ」と一言で言っても、髪質や用途など様々なものがあります。
またカラーやスタイリングも数多くの種類があり、お値段もピンからキリまであるので、初めてのウィッグ選びは「どれがいいんだろう?」と迷ってしまうと思います。
病院に置いてあるパンフレットを見たり、ネットで検索してみたりして情報を集めてみましょう。
もしわからないことや聞きたいことがあれば、直接問い合わせてみても良いでしょう^^
①トップカバー ⇒頭頂部を中心に脱毛が進んできた場合は、急にフルウィッグを使用するのではなく、頭頂部から前髪にかけてをカバーするトップカバーというものもあります。
地毛と馴染ませて使うものであるため、カラーなどに心配がある場合はカラーサンプルを取り寄せて地毛と合わせてみたり、試着のできるサロンへ行ってみる
②バンダナウィッグ ⇒前髪・サイド・後ろ髪のみ髪の毛があり、頭頂部のみ通気性のあるメッシュのようになっているタイプのウィッグもあります。
お出かけの際などに、帽子などと組み合わせて使うことのできるものです。
「フルウィッグは暑くて嫌だ」「帽子を被って外に出たいけどウィッグの上からだと不自然にならないか心配…」といったお悩みがある場合、非常に使いやすいアイテムです!
③フルウィッグ ⇒一般的に広く認知されているタイプのウィッグです。頭のそのままの形になっており、中にインナーキャップを被って使用します。
カラーやスタイル、毛質やサイズなど様々なものがありますので、実際に試着してみて決めると良いでしょう。
治療が始まると、脱毛よりも先にまず先に体調面の変化が表れてくると思います。
怠さや眠気が強くなったり、吐き気やおう吐が始まったり…体調の変化は身体的にかなり辛いものであると思いますので、無理をせず過ごしましょう。
抗がん剤開始から2~3週間ほどすると、徐々に脱毛が現れ始めます。
「髪を触ると抜けるからシャンプーが怖い」という言葉も患者さんからは多く聞かれますが、頭皮が不潔な状態にあると毛穴のつまりや皮膚炎のリスクが高まります。
①シャンプーをする際には、やさしくなでるように洗いましょう。
「髪を洗う」というよりは「頭皮を洗う」というようなイメージです。
②市販のシャンプーには合成剤などが使用されているものが多くあります。
「低刺激」や「弱酸性」など、頭皮への刺激がなるべく軽減されるものを選ぶこともポイントです!
③リンスやコンディショナーを使いたい場合は、毛先に少量のみにしましょう。
①ゴシゴシ拭くことは避けましょう。
髪をやさしくタオルで包み、抑えるようにして水分をふき取ります。 ②髪が少なくなってきた時には、頭皮を軽くポンポンとするようにふき取ると良いと思います。
①ブラシを使用するとその刺激で抜け落ちてしまうことがあります。
なるべく手櫛で、軽く整えるようにしましょう。
②もしブラシやコームを使用する際は、ブラシの根元まで髪を絡ませるのではなく、先の方を使ってスッと髪に通すようにして使うと良いと思います。
※頭部に放射線治療をされる場合は、皮膚に赤みや晴れが起こる場合があります。その場合は、頭皮への刺激を防ぐためブラシやコームの使用は控えましょう。
①治療が始まったら、カラーリングやパーマなどは髪の毛が痛む元となり、また頭皮への刺激もあるので避けましょう。
②髪が長いとその分だけ毛も絡まりやすくなります。
大切に伸ばしてきた髪を切るのは心苦しいですが、抗がん剤治療をする際にはなるべく髪を短くしておくことも対策の一つです。
③脱毛が始まり、どんどん抜けていく髪を目の当たりにすることは非常に精神的な負担となります。
不織布キャップなどを使用すると、髪の毛が床や枕に付着したりすることを防ぐことができます。
徐々に脱毛が進み、地肌が見えてくることになると人目が気になってくる方が多くいらっしゃると思います。
バンダナや帽子、必要に応じてウィッグを使用してみることで、対応していきましょう。
①自宅では、お好きなバンダナや帽子を着けて過ごすと良いと思います。
下に不織布キャップを被れば、バンダナや帽子に髪が付着するのを防ぐこともできます。お手頃な価格でかわいい、おしゃれなバンダナや帽子がたくさんあるので、ぜひお好みのものを見つけてみてください^^
②地肌に直接帽子が当たる場合は、肌に優しいコットン素材のものを選ぶと良いでしょう。
③襟足のあたりが見えてしまうような浅いタイプのものは、被っていても「見えてしまっているのではないか?」と不安に思われる方が多いようです。
融通のきくように、なるべく深めのものを選ぶと良いかもしれません。
「女性にとって髪は命」という言葉があるくらい、やはり女性にとって髪は女性らしさを表すものですね。
自分の見た目が変わっていってしまうことはとても辛くショックなことであり、非常に精神面に影響を及ぼします。
幾つになろうと、どのような形であろうと、外見に気を配り、できればおしゃれを楽しみたいですよね。
ウィッグに対して、「着けていることがバレバレ」「良いものは値段が高そうだから手が出せない」と思っている方もいらっしゃるかもしれませんが、今はウィッグもおしゃれに進化し、ファッションアイテムとして使われる場面も増えてきています!
治療により体調が優れない日々が続くと、気分も落ち込んできてしまいますね… いつもよりも体調が良い日、「ちょっと外に出てみようかな」と思ったり、また入院生活の中でも、「今日はお友達が会いに来るから、いつもよりおしゃれにしたいな…」と思った時など、ぜひウィッグの力を借りてみてはいかがでしょうか。
髪が抜けてしまうことはとても辛いですが、ウィッグでの新たなおしゃれの仕方を見つけられたら、苦しい治療も少しだけがんばれる気持ちになれるかもしれません…^^
自分ががんであると知った時の衝撃・ショックは計り知れないものがあったのではないでしょうか。
昔と違って「がん」は治らない病気ではない…そんな風に言われる時代になったとはいえ、本人にしかわからない不安や恐怖は必ずあるものと思います。
がんを患ったということだけでも様々な感情が沸き上がってきてとても苦しいのに、いざ治療を始めれば今度はその治療による辛さが現れる… 今後の病状への不安、今後の生活への不安、高額な治療による経済的な不安… キリのない問題が次々と出てきて、心も身体も疲れ切ってしまうかもしれません。
「がんになった」と一言で言っても、受ける影響はかなり多岐に渡ります。
①がんそのものによる痛みや副作用症状によって生じる身体的な苦痛
②がんになったことや今後に対するどうしようもない不安や恐怖によって生じる心理的な苦痛
③治療のために会社や学校を休んでしまったり、症状の辛さから思うように動けない・働けないこと、経済的な負担などによって生じる社会的な苦痛…
④病気になったことによって生じる価値観の変化、死に対する恐怖、「自分は何のために生きているんだろう?」など人生の意味を見失ってしまうなどのスピリチュアルな苦痛… 「痛み」には様々ありますが、医学的にこれら4つの苦痛を総称した「トータルペイン(全人的な痛み)」という言葉があります。
「緩和ケア」という言葉をご存知でしょうか? 一般的に「緩和ケア」と聞くと、「もうすぐ死を迎える人に対して行うケア」や「積極的な治療ができない人に対して行われるもの」といったイメージが強いかと思います。
しかし実際にはそうではなく、「緩和ケア」というのは、病を抱えるすべての方に対して行われる(行われるべきである)重要なケアの1つであり、トータルペインの概念は病気を治療していくうえでとても大切になってきます。
例えば、あなたが治療のために入院をしたとします。
医師は、がんそのものを取り除くために手術をします。
看護師は、できる限りの苦痛を和らげるために、医師の指示に従って痛み止めや吐き気止めなどを投与します。
無事に腫瘍を取りきることができ、快方に向かい退院できることになりました。 …本当にこれで「病気が良くなった」と、安心して退院することができるでしょうか?
身体的なことだけを考えれば、確かに病気は良くなり、状態も回復したのかもしれません。
しかし、あなたが病気になって、治療を受けていくうえで沸き上がってきた様々な感情はどうなるのでしょう。
「手術をして、以前のように動けなくなってしまったらどうしよう」 「家に帰れるのは嬉しいけど、また痛みが出てきてしまったらどうしよう」 「腫瘍は取りきれたと言うけど、ずっと再発の恐怖に怯えて生きていかなければいけないのかな…」 「治療のためと言えども、会社を休んで迷惑をかけてしまった…自分はダメな人間だ。
もう必要とされていないのではないか…」 「これからも長く治療は続いていくからお金が必要だけど、今まで通り働けなくなってしまうかもしれないのにどうしたら良いのだろう…」 いくら身体的な問題は良くなったからと言って、これらの感情が置き去りになったままでは「苦痛が軽減された」とは言えませんよね。
このように、何か1つの苦痛が軽減されたからと言って問題すべてが解決するということではなく、①~④の苦痛はそれぞれが影響し合っているということなのです。
医療者は、トータルペインの概念に沿って、それぞれの患者さんとの関わり方を考えています。
「手術に対して不安に思っていることなどはありませんか?」 「いま1番心配に思っていることはどんなことですか?」 「病気や治療に関することで、疑問に思っていることはないですか?」 医師や看護師がこのような会話を患者さんに投げかけるのは、日々変わっていく病状や心境の変化に応じて 今、どのような治療を行っていけばいいのか、どのような情報を提供していけばよいのか、必要なサポートは何なのかを多角的に評価し、あなたの苦痛(トータルペイン)を緩和していくためにはどうしたら良いかを考えているからなのです。 「辛い」という言葉を口にするのは、少し勇気がいるかもしれません。
不安もある。恐怖もある。だけど、うまく言葉にすることができない…そのような方もいらっしゃるでしょう。
「本人にしかわからない辛さがある」「言ったって理解してもらえない」そんな風に思う気持ちがあるのなら、それもそのまま伝えてみてください。
伝えたからと言って、「あの患者さんは何も話してくれないから何をしても無駄だね」などとあなたを突き放すようなことは絶対にありません。
「もっと辛い思いをしている人がいるんだから、弱音を吐くなんて…」そう思って言葉にすることが躊躇われる方もいるでしょう。
ですが、周囲と比べる必要は全くないのです。人それぞれに辛さがあり、それぞれに強さがあります。基準のないものを比べることなどできない…そう思いませんか?
素直に感情を言葉にすること、弱音を吐くことは、何も悪いことではありません。
あなたから発される一言が、これからの治療・これからの生活へのヒントとなります。
それは医療者に対してだけでなく、家族や周りの人にとっても同じです。 たくさんの人の知恵が集まれば、よりあなたに合った治療や、あなたらしい生活を実現できる可能性が高まります。
ぜひ、今のあなた自身の素直な思いを周囲の人に話してみてはいかがでしょうか^^
がんを治療していく上で、身近にいる方々のサポートは必要不可欠です。
そうは言っても、「何をしてあげたらいいのかわからない」「辛そうにしているのを見ているのも辛い」と思ってしまいますよね。
実際に何かを手伝う、休む時間を確保してあげる、などの行動はもちろん患者様本人の負担を減らすことに繋がります。
しかし、実際に何か行動することだけが力になっているのではありません。
例えば、背中をさする。手を握る。ただ隣にいる、というだけでも構いません。
「何かしてあげたい」と思うことはとても素敵な気持ちです。しかし、それが行き過ぎて「自分は何もしてあげられない」と思うようにはならないでほしいのです。
辛く苦しい時や、塞ぎ込んでしまいそうなとき、「何もせずただ一緒にいてくれる人がいる」というのはこの上ない力になります。 もしも入院生活を送っているのであれば、調子のよさそうな時に体拭きを手伝ったり、頭を洗ってあげたりすることもとても良いことだと思います^^
そして、患者様本人の「今の気持ち」に耳を傾けてください。
私が看護師をしていた頃、治療が始まる時には「治すために、家族のためにも頑張ります!」と話されていた患者様がいらっしゃいました。
しかしいざ治療が始まってみると酷い副作用症状に苦しむようになり、また治療前には想像していなかった「これからの生活への不安」などが沸き上がってきているようでした。
治療前の明るさは徐々になくなっていき、看護師に対して「頑張るの疲れちゃった…」と話されるようになりました。
それでもご家族の前では気丈に振る舞っていらしたためか、ご家族の方はいつも「治すために頑張ろう」「早く家に帰りたいもんね」と前向きな言葉で励まされており、そのたびに患者様は複雑な表情を浮かべていました。
ご家族の方は治療を始める前のご本人の思いを知っていて、「頑張ろう!」と意気込んでいたことを覚えていたからこそ、このような声掛けをしていらしたのだと思います。
しかし、初めは前向きな気持ちが100%であっても、治療が始まってからもずっとその気持ちが続いていくという確証はありません。
お互いを大事に思い合っているのに、気持ちにすれ違いが起きてしまうなんて、とても切ないし悲しいですよね… なのでぜひ、ご本人の「今の気持ち」を大切にしていただきたいのです。
時には後ろ向きな気持ちになってしまう時もあるでしょう。
それでもまた「頑張ろう」と思えるように、ご家族の方にしかできないやり方でサポートしていただきたいのです。
後ろ向きな気持ちになることは、治療を諦めることではありません。治療を頑張っていくためには、時に気持ちを休めることも必要なのです。
そして、ご家族の方もいっぱいいっぱいになってしまう時があると思います。 その時には、他のご家族の方や周囲にいる人に助けを求めてください。
「私が支えなきゃいけない」「私が弱音を吐いちゃいけない」と頑張りすぎてしまわないでください。 ご家族の方も、同じように辛いはずです。ご本人の辛さと比べて、ご自分の辛さを押し込めてしまわないでください。 医療者にしかできないこともありますが、ご家族の方にしかできないことが必ずあります。
ご本人とご家族が一緒に治療を頑張っていける術を、ぜひ見つけていただければと思います^^
いかがでしたか?
がんを治療していくことは、本当に幅広い面に影響を及ぼします。
年単位で、根気良く治療を続けていかなければならない場合も多くあるでしょう。
それでも、人は誰でもずっと走り続けることはできません。前向きに頑張れそうなときは頑張ってみる、辛く苦しい時は無理をせず休む… そんな風に過ごしてみたら、長く続く治療も乗り切れるような気がしてきませんか?^^