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ウィッグを染めたい!染色の方法と注意点

ネットでウィッグを購入したら思っていたのと微妙に色が違っていたり、地毛を染めたために所有しているウィッグの色が合わなくなってしまったりなどということがありませんか?

そういうときにウィッグを染めるの?と疑問が浮かんだ方のために、ウィッグが染めれるのかどうか、また、その際の注意点や自分でウィッグを染める方法などについて紹介していきます。

ウィッグを染める前の注意点まとめ

まず、大前提として理解しておいてほしいのが、ウィッグを染めることは可能。しかし地毛と同じようにきれいに染めるのは難しい。

ちなみに、ウィッグの素材には人間の髪を使った人毛と化学繊維によって作られた人工毛、それから両者を混ぜ合わせたミックス毛の3種類があります。

この内、人の髪の毛を使用している人毛の場合、バージンヘアに限り市販のヘアカラーカラー剤でも染色が可能です。

バージンヘアとは、カラーやパーマをしたことがないキューティクルが残っている髪の毛のことで、それ以外の人毛は、素材として加工される際にキューティクルをはがすため、ウィッグが痛みやすいのでカラーは控えることをおすすめします。

仮にキューティクルをはがした人毛ウィッグにパーマをあててしまうと、髪の毛が溶けてしまったりしてしまいます。(カラーは染まるのは染まりますが)

一方、人工毛は主にポリエステル繊維が使用されており、あくまでもポリエステルですので、人毛用のカラー剤で染めることはできません。

人工毛を染める場合はポリエステル用の染色剤を用意する必要があります。

(ウィッグのカラーや染めたい色にもよりますが、ポリエステル専用の染色剤でも意図している色に染めるのはかなり難しいです)

また、ミックス毛も人毛と人工毛が混じり合っているためそれぞれ使用する染色塗料が別で

したがって、カラー剤で染めることを前提として購入するのであれば、選択肢はバージンヘア人毛のウィッグしかないというお話になります。

購入してから後悔したなどということにならないためには、以上の点を踏まえたうえで、購入前にウィッグの素材をよく確認しておくことが大切です。

次に気を付けなければならないのが色の選択です。

バージンヘアの人毛ウィッグならばカラー剤による染色は可能なので問題ありませんが、人工毛は染まりにくいうえに、染めやすい色と染めにくい色というものは存在します。

基本的に、まだ明るい色を暗い色にするぶんには問題ありません。

たとえば、真っ白なウィッグを黒く染めるといった具合です。

しかし、その逆はほぼ不可能だと思ってください。

それから、染色の際のリスクにも注意が必要です。

認識しておきたい点としては、意図した色に染まらずに元の色にも戻せなくなるということもそうですが、ウィッグを染める際にウィッグキャップも染まってしまうということです。

さらにつむじ部分の人口頭皮にも色がついてしまう可能性もありあます。

つむじ部分の人口頭皮にも色がついてしまうことに関しては、市販のカラー剤がついてしまうと取れなくなってしまったり、ポリエステル用の染色剤でもその色に染まってしまって取れなくなるので注意が必要です。

いろいろある!ウィッグを染める方法

市販のカラー剤(人毛の染色)

ウィッグを染める方法にはいろいろありますが、最も一般的なのが市販のヘアカラーを使ったやり方です。

ただし、市販のヘアカラーで染めれるのはバージンヘアの人毛ウィッグだけであり、それ以外の人毛ウィッグは傷みやすく色も抜けやすいのでおすすめできません。

理由としては、人毛用のヘアカラーは髪の毛の表面を覆っているキューティクルの内部に入り込むことで色を定着させており、バージンヘアの人毛ウィッグ以外のほとんどは、下処理の段階でキューティクルを取り除いてしまっています。

逆にいうと、キューティクルの存在しない人毛ウィッグにいくらヘアカラーをつけても、ふたがされていないので色が抜けやすい状態で、ただウィッグが傷むだけという話になるわけです。

そして、バージンヘアの人毛のウィッグを市販のヘアカラーで染める際のメリットとデメリットは以下の通りです。

メリット

・市販カラー剤を使用でき染めれる色が豊富

・自分の髪の毛を染める際と同じ流れで染色可能

デメリット

・バージンヘアの人毛のウィッグが必須であるので、ウィッグにかかるコストが高い

・人毛のウィッグは本物の髪の毛と同じようにダメージを受けやすい

・人工頭皮にカラー剤がついた際は取れなくなる

ポリエステル用の染色塗料

洋服を染める際に用いられるダイロンなどポリエステル用の染色塗料を利用する方法です。

染色の手順としては沸騰したお湯にダイロンの粉末と専用の染色定着剤を一緒に入れて混ぜ合わせ、その中でウィッグを漬け込むという形になります。

ポリエステル用の染色塗料を販売されている桂屋ファイングッズさんが、ウィッグを染色している動画を出されていたので引用させていただきます。

※ポイント

専用の染色定着剤は必ず使用しよう

(染色定着剤が人工毛に無数の穴をあけて、そこに染色塗料が入り込むようなイメージらしいです)

メリット

・染色後に色がしっかり定着する

・染色後の発色が自然

デメリット

・暗い色は染まりにくい

・色むらなど

・全体を染める場合、ウィッグキャップや人工頭皮にも色が入る

一度、動画の手順で染色を行ってみましたがとても難しく、ウィッグキャップや人工頭皮は染まりましたが肝心の人工毛が染まらず…といったかんじになりました。

(実際にやってみた際は、ブラックとダークブラウンのウィッグを使用してゴールドとレッドへの染色にチャレンジしましたが、使用したウィッグの色が暗い色のため染まりにくかったのだと思います。)

ですので、ポリエステル用の染色塗料での染色に関しては、最初は失敗を前提でされた方がいいかもしれません。

アクリルガッシュ(人工毛の染色)

アクリルガッシュと聞くとアクリル絵の具を連想する人もいるかもしれませんが、アクリルガッシュとは別物であり、得られる効果も異なります。

アクリル絵の具には透明感があるので、絵画において下の色を生かして重ね塗りをするときなどによく用いられます。

ただ、透明感があるとウィッグの色が見えてしまうため、染色には不向きです。

その点、アクリルガッシュは不透明でムラもできにくいという特徴があるので、個人で行うウィッグの染色に用いられることがあります。

また、ヘアカラーと比べると、色を混ぜてオリジナルの色を作ることができる点がメリットとして挙げられます。

それに、材料も手に入りやすく、耐久性もそれなりにあります。

しかし、洗い流すと色が薄くなってしまうという欠点もあります。

そもそも、金髪に近いウィッグを選ばないと染色しても色がわかりにくいので、その他の色のウィッグには向かないというのが最大の問題点です。

コピック(人工毛の染色)

コピックというのはアルコールを含んだペンのことで、イラストなどを描くときによく用いられます。

油性ペンに似ていますが、色数が豊富で塗りムラが残りにくいのが特徴です。

アクリルガッシュと違って、ウィッグがあまりごわつきませんし、濃く塗り過ぎても除光材を使って薄くできるというメリットがあります。

そのうえ、水に濡れたくらいでは色はなかなか落ちません。

その代わり、染色の際には少しずつ色を付けていかなければならないので、手間はかなりかかります。

また、値段が高めで、色の混ぜ合わせも難しいのが難点です。

油性ペン(人工毛の染色)

値段が安くて手に入りやすいというのは大きなメリットで、コピックと違って太い種類もあるので、一気に塗っていくこともできます。

黒染めのように単一色に染めたい場合は作業も簡単です。

ただし、色味が少ないのでどうしても仕上がりは安っぽいものになりがちですし、油性ペン独特のニオイが残りやすいという問題もあります。

それに、地毛や皮膚に色が移りやすいという点にも気を付けなければなりません。

紅茶染め(人工毛の染色)

意外なところでは、紅茶やコーヒーを使ってウィッグを染めるという手もあります。

方法は非常に単純で、通常よりも数倍濃くした紅茶やコーヒーに定着剤として塩や酢を混ぜ、ウィッグを漬け込むだけです。

あとは水で洗って乾かせば完成です。

ただし、耐熱性のウィッグ以外は熱で溶けてしまうので注意が必要です。

この方法のメリットは、何といっても独特の美しい色合いを出せるという点にあります。

基本的に漬けて洗って乾かすだけなので手間もかかりませんし、ウィッグに与えるダメージが少ないのもうれしいところです。

ただし、元のウィッグの色が暗いと色の変化がわかりにくいというデメリットがあります。

そのうえ、染め終わるまでどのような仕上がりになるのか予想がしづらいのもネックです。

そもそも、紅茶染めやコーヒー染めは色を劇的に変えるための方法ではなく、ウィッグのテカリなどを抑えるためのものです。

したがって、ウィッグの色合いが明るすぎると感じた場合に、それを調整するのに用いるのが正しい使い方だといえるでしょう。

ヘアチョーク

文字通り、黒板に書くチョークを髪染め用に改良したものです。

髪の毛によく吸着するようにできており、個性的な色も数多く揃っています。

それに、きれいなグラデーションにすることも可能です。

ウィッグを濡らしてヘアにチョークを塗り込めばいいだけなので、誰でも簡単にできます。

色の付きがよく、発色しやすいというのも魅力的です。もし、手や服に付いてもお湯で簡単に落とすことができます。

しかし、洗い流せるという点では染色とは違いますが…

基本的に効果は1日かぎりで、雨や汗などで濡れると一気に色が落ちるので注意が必要です。

また、ウィッグの痛みの原因になりますので必ず使用後は丁寧に洗い流すようにしましょう。

ちなみに、このヘアチョークはヘア専門店かインターネットショップなどで入手できます。

100均のウィッグで試してからがおすすめ

ウィッグを染める際、どの方法を選択するにせよ、最初は失敗をしやすいものです。

また、染料によっては元の色と全く異なるものになってしまうなどといった例も少なくありません。

たとえば、鮮やかな色に染めたかったのに染色すると真っ黒になってしまったなどといった具合です。

このように、決して安いとはいえないウィッグで染色を試みて失敗をしてしまうと取り返しがつかないことになってしまいます。

やり直しがきくとよいのですが、一部の方法を除けば一度染色したウィッグを元の色に戻すのは困難ですので、ウィッグを染める場合は、まずダイソーやキャンドゥなどで売っている安い人工毛の付け毛を購入し、事前に試してみるといいかもしれません。

そうすれば、どういった感じで染色されるのかがわかるので、本番で失敗するリスクも低くなるはずです。

あるいは古くなって使わなくなったウィッグがあれば、それで試してみるのもひとつの手です。

思い通りの色にしたいなら白系のウィッグをチョイス!

染色の方法はいろいろありますが、そのすべてに共通しているのは暗い色のウィッグを明るい色に染めるのは難しいという点です。

特に、黒のウィッグを別の色で染めるのはかなりの困難を伴います。

日本人の黒髪を染める場合でも直接色をのせるのではなく、脱色してから着色するという工程を経るのはそのためです。

逆にいえば、白系統なら着色をしやすいという話になります。

したがって、きれいに色を入れたい場合は、最初に白のウィッグを用意して、それを染めるようにするのがよいでしょう。

白ならば、大抵の色はきれいに着色できるはずです。

ちょっとした染色からためしてみよう

ウィッグを染色しようと思えば、どの方法でもそれなりの手間はかかります。

そのため、最初から自分好みの髪色を選んで購入するほうが楽とはいえるのですが、染色にはオリジナルの色味に仕上げられるという魅力があります。

特に、多くの色があるコピックなどを用いれば、微妙な色の違いを利用し、立体感のあるグラデーションを作り上げることも可能です。

まずは、ちょっとした染色のアレンジから試してみてはいかがでしょうか。

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