エクステとウィッグに、何となく似たイメージを持っていないですか?
しかし、両者は似て非なるものなので、それぞれには違ったメリットとデメリットがあります。
そのため、目的や利用シーンに合わせて選ぶことが大切です。
この記事では、エクステとウィッグが持つそれぞれの違いや、メリット・デメリットについて紹介していきます。
エクステとは、ヘアエクステンションの略称のことです。
これは、人毛や化学繊維で形成された毛の束を髪の毛につける「つけ毛」のことで、美容院での施術によって装着するのが一般的です。
エクステは髪の毛を長く見せたい場合に使われることが多く、おしゃれを目的に利用する人がたくさんいます。
自分の髪の毛と自然に混ざりあうことから、エクステを利用していると他人からわかりづらいのが特徴です。
また、メッシュなど部分的に髪の色を変えたいときにも使えるので、ヘアアレンジのバリエーションを増やせることからも人気です。
一部分だけに装着するのであれば、髪全体を覆うフルウィッグよりも初期費用を抑えられますよね。
さらに、一度装着するとおよそ1~3カ月は使用できるため、短期間の装着を考えているのであれば、コストパフォーマンスは優れているといえます。
加えて、エクステのタイプによっては自分で取り外すことができるので、1〜3カ月の間ずっとつけていなくても問題ないのも、支持されている理由でしょう。
イベントなどにあわせて気軽に印象を変えられるのがエクステの魅力です。
エクステには主に3種類あり、種類によっては着脱方法が異なる点を押さえておきましょう。
「編み込み」式では、髪の根本にエクステを編み込んで装着するのが特徴です。
編み込みで使用している糸ゴムを切ると簡単にエクステを外すことができるので、一時的なおしゃれをしたい場合にはこちらのタイプが便利でしょう。
また、「接着剤」式は、専用の接着剤を用いて自分の髪の毛にエクステを接着させる方法です。
こちらも専用のリムーバーを使えば外すことが可能なので、結婚式やコスチュームプレイなどのイベントで使い勝手があります。
一方、「金属チップ」式では、自分の髪の毛とエクステを金属のリングに通し、ペンチで根元から圧着して装着します。
そのため、チップに圧をかけて緩めれば外すことができるものの、基本的には簡単に外れないのが特徴です。言い換えると、しばらくの間装着することが決定している場合には、外れるかもしれない不安を覚えずにつけていられるということです。
エクステはどれも気軽にはつけたり外したりはできないので、洗髪の際は自分の髪の毛と一緒にシャンプーなどでお手入れして問題ありません。
普通に洗髪しても外れることはないので、いつも通りの方法で髪を洗いましょう。
ただし、エクステと髪の接続部分は通常よりも洗いにくいため、洗髪の際には注意が必要です。
ウィッグとは「かつら」の別称であり、こちらもファイバーなどの化学繊維や人毛でできています。
かつらなのでエクステよりも一般的に毛量が多く、つむじがついているなど自然な仕上りが期待できます。
ウィッグはおしゃれ目的で使用する人もいれば医療目的で使う人もいて、種類が豊富なのが特徴です。
そのため、それぞれのニーズにあわせたものを選ぶことができ、老若男女問わず利用者が多くいます。
ウィッグはエクステとは違う意味でコストパフォーマンスが高く、使い回しができます。
適切なメンテナンスを行えば、医療用でほぼ毎日装着することを想定して、だいたい1〜2年くらいは使い続けられます。
それ以外でも、セットしづらくなったり傷みが気になったりしたら替えるタイミングです。おしゃれ用として購入し、装着頻度が少ない場合は、寿命はもっと長くなるでしょう。
頭部を部分的または全体的に覆うため必然的にエクステよりも高価になりがちですが、長期間使用できるのが魅力です。
ウィッグの着脱はエクステよりも簡単で、好きなときにつけたり外したりできます。
したがって、自分の気分やイベントなどの都合にあわせて、複数のウィッグを短期間で自由につけ替え可能なのが特徴です。
ウィッグにはさまざまな種類があるものの、そのほとんどが簡単に着脱できる点でエクステとは大きく異なります。
自分の髪の毛にピンで留めるタイプであれば、ずれることが少ないので安心です。ただし、部分かつらなどウィッグの種類によっては、そのもの自体がずれやすいので注意が必要です。
ウィッグの手入れは、ウィッグオイルを使用後に毎回使い、しっかり毛をとかすことで行えます。
ただし、定期的に専用のシャンプーで洗うことも重要です。
その際には、においや汚れをきちんと落としましょう。
また、ウィッグは乾燥した状態で保管することも大切で、保管状態が悪ければ大きく寿命を縮めてしまう可能性があります。
形が崩れないようにすることもポイントなので、できるだけウィッグスタンドにかけて保管しましょう。
エクステとウィッグには、それぞれメリットとデメリットがあります。
エクステは自分の髪の毛と混ざりあうため、基本的になじみやすく、ナチュラルに見えやすいのが特徴です。
また、ヘアアレンジが比較的簡単にできるのもメリットで、おしゃれの幅を容易に広げられます。
さらに、前述のように簡単には外れずしっかりと固定されるため、使用中に安心感があります。
つけ毛といっても単に被せてつけるわけではないので、しっかり固着してさえいれば強風が吹いても外れることはほとんどないでしょう。
そのほかにも、特別なケアが必要なく、自分の髪の延長線上で手入れをすれば、問題なく使い続けられます。
エクステはおしゃれが目的のことが多いため、カラーバリエーションが豊富で、気軽にメッシュなどが楽しめます。
エクステを使うデメリットに、シャンプーなどの手入れがしにくい点が挙げられるでしょう。
自分の毛と一緒に洗うことはできるものの、接続部分は洗いにくく、慣れや工夫が必要となります。
また、洗髪中は絡みやすいので注意が必要です。さらに、エクステは自分で着脱することが困難なため、その都度美容院に行かなければならない場合があるのもデメリットでしょう。
着脱には時間とコストがかかり、またエクステは使い捨てで再利用ができないことから、長期間の利用を考えているなら結果的にコストが高くつく恐れがあります。
同じようなヘアアレンジを長年続けたいのであれば、ウィッグや染髪を考えたほうがコストの面ではお得でしょう。
もうひとつのエクステのデメリットに、大きく髪型を変えられない点が挙げられます。
つけ毛という性格上、ヘアスタイルには部分的にしか影響をおよぼしません。
イメージチェンジを図る手段としては必ずしも適切ではなく、ウィッグを利用したほうが効果的だといえます。
ウィッグのメリットに、着脱のしやすさと地毛に状態に影響されないことがあげられます。
いつでも好きなときにつけたり脱いだりできるので、ヘアスタイルに違和感を覚えたときなどでも長い間我慢する必要はありません。
すぐに別のものにつけ替えることが可能です。
また、着脱しやすいメリットは、シーンごとにさまざまなウィッグにつけ替えて、おしゃれをより楽しむことにもつながります。
ウィッグにはショートヘアからロングヘアまであり、また、カラーもパーマもあってバリエーションが豊富です。
そのため、思い切った髪型にも大胆にチャレンジできるメリットが生まれます。
さらに、ウィッグは何度も使えるためコストパフォーマンスが良いのも利点です。
エクステよりも初期費用はかかることが多いものの、長期間使えることを考えると、最終的な費用対効果は高いといえます。
着脱のために美容院を訪れる必要がないので、時間や手間を節約できるのもメリットです。
ウィッグのデメリットには、品質によってはウィッグをつけていると他人に見抜かれてしまう点があるでしょう。
とりわけ、人工毛は人毛と比較すると光り方が異なり、品質が低いものではつむじ部分に自然さがないものもあります。
また、部分ウィッグは上手になじませないと、そこだけが目立つ恐れも発生します。
自然に見せたい場合には高品質のものを買うなど、コスト面でデメリットが生じるでしょう。
さらに気をつけておきたいことは、ウィッグはお手入れや保管に手間がかかる点です。
ウィッグは少なくとも寝るときには外すものなので、エクステのように自分の毛と同じ扱いにはできません。
専用のオイルを使用したり、定期的に手洗いをしたりする必要があります。
美容院へ通う手間は基本的にはないものの、メンテナンスに手間がかかるデメリットは押さえておきましょう。
すでに述べたように、ウィッグの種類は豊富です。
フルウィッグは、髪の毛すべてをカバーするタイプで、医療用としても需要があります。
ヘアスタイルを丸ごと変えたいときに有用で、イメージチェンジに適しており、また、こちらはカラーやパーマを行えば、自分のイメージ通りの髪型を実現しやすいのが特徴です。
ハーフウィッグは、前髪を活かした頭の半分をカバーするタイプで、頭部全体を覆うものではないので、つけ心地は軽く、締めつけられる感じが少ないです。
キューブウィッグは、自分のつむじを活かすタイプのもので、ナチュラルな仕上がりとなるのが魅力です。
装着したウィッグの上から自分の髪の毛を被せるので、本人でもどれがウィッグの毛かわからなくなるでしょう。
トップカバーは、つむじを全体的に覆うトップ部分のみのタイプで、髪にボリュームを与えたいときに役立ちます。
こちらは白髪などつむじ周辺を隠したいときにも使えますね。
前髪ウィッグは、前髪だけをクリップで留めるウィッグで装着が簡単で、顔の印象を変えたいときなどに気軽に使えるでしょう。
エクステタイプは、簡単に着脱できるエクステタイプのウィッグで、はじめてのウィッグでも簡単に使用できます。
イメージチェンジがほとんど一瞬で可能なので、今日の気分にあわせてアレンジする楽しさがあります。
ポニーテールは、自分の髪の毛に巻きつけてポニーテールを作るタイプです。2つ使用すればツインテールも簡単に作ることができます。
ポイントウィッグは、ピンポイントで毛が装着できるもので、こちらもウィッグ初心者に使いやすくなっています。「ここにだけ編み込みがほしい」などの場合にピンポイントで使えるので、たくさんの使い道が考えられるでしょう。
エクステがおすすめの人は、基本的にすぐに髪の毛を長くしたい人や、しばらくはヘアスタイルを大きく変える予定のない人です。
エクステは数カ月の間、基本的に外さないことを前提としています。
そのため、1日だけ髪の雰囲気を変えたい人などは、ウィッグのほうが向いています。
また、エクステの毛量は少なく、ヘアスタイル全体を変えるのには適していません。
したがって、大きなヘアチェンジはしないで自分の髪の毛をベースにアレンジしたい人にも、エクステがおすすめできます。
さらに、自分でヘアアレンジするよりも美容師に施術を任せたいなら、こちらのタイプが向いているといえるでしょう。
ウィッグがおすすめなのは、その日の気分などによってさまざまなヘアスタイルを楽しみたい人です。
着脱が自分でできるウィッグは、そのときの気分でヘアアレンジをしたい場合に適しています。
また、自分の髪の毛ではチャレンジが難しいスタイルをしてみたかったり、仕事などが理由で自由に髪型を楽しめなかったりする人も、ウィッグが悩み解消に力を貸してくれるでしょう。
さらに、お気に入りのスタイルをリピートしたい人も、適したウィッグを装着することで簡単にイメージ通りの姿になれます。
エクステとウィッグは利用する目的が異なることも多いため、目的に適したものを上手に選ぶことが重要です。
適したものを見極めるためには、それぞれのメリットとデメリットをきちんと理解する必要があります。
また、利用するシーンや状況などをよく考えることもポイントとなります。
自分にあったものをしっかりと選び、髪のおしゃれを楽しんでいきましょう。