ウィッグは医療用やファッション用として使用されており、様々な形状のウィッグやスタイル・カラーなど種類が豊富です。その中からお気に入りのウィッグを探すのは大変だと思います。そこで、まずはウィッグの仕様や素材についてご紹介します。そして是非あなたのお気に入りウィッグを見つけて下さいね。
人毛または人工毛で作られたネット状の頭部の装飾具で、全体をカバーできるタイプからポイントで使うものまで様々な種類、用途のものが存在しています。
また、ウィッグとは、日本語で「かつら」のことですが、現在の日本では、ファッションを目的とした「かつら」のことをウィッグと呼ぶ機会が多くなってきています。
しかし、ウィッグとかつらで明確な使い分けがあるわけでもなく、現状としては”ウィッグ”はおしゃれを意識したファッション用のイメージがあり、「かつら」に比べると言葉にプラスの印象を受け安いため使われる機会が多いと感じます。
実際に「ウィッグ」と「かつら」という言葉がよく使われているシーン別に比較してみると、 「ウィッグ」はおしゃれやイベントなどファッション用のかつらを指す意味で使用されることが多いのにたいして、かつらは、劇や舞台などで使用される場合や、年配の方が薄毛を隠す場合に使われることが多いです。
ウィッグの用途として大きく分けて主に2つ。
「ファッション」向けと「医療」向けがあり用途は全く異なります。
それぞれの用途としては以下になります。
普段使いやパーティなどの際に、おしゃれを目的とした「ヘアファッション」としての利用や、女装や男装などの「変装」用、ハロウィンやコスプレイベントなど向けの「コスプレ」用、さらには、演劇やドラマ撮影などで使用される「演劇」用など。
主に抗がん剤治療をされる方や脱毛症の方々が医療目的で使用され、円滑な治療をサポートすることを目的としたウィッグです。
⦿「ファッション」向けと「医療」向けのちがいとは?
「ファッション」向けと「医療」向けのウィッグの違いは、主に各パーツで使用される素材やウィッグのつくり方などに違いがあります。
その名の通りヘアアレンジやコスプレなどで、気軽にイメージチェンジや変装をするために使用されます。
そのため、比較的安い値段で販売されていることが多く、ヘアスタイルの種類やカラーバリエーションなども豊富にそろっており気軽に購入ができます。
また、近年のウィッグは安価なものでもクオリティの高い商品(自然なつむじや人工毛の質)が販売されており、そのため、比較的年齢の若い女性にも人気があります。
もちろん、中には不自然なつむじで不自然なほど光沢がある人工毛の商品もありますので、購入の際には注意が必要ですが、美容室1回分以下の費用で、希望のヘアスタイルやカラーにできるのは大きな魅力ですよね。
抗がん剤治療により髪の毛が抜けてしまった方や、脱毛症や薄毛でお悩みの方が使用されることを前提とし作られたウィッグで、地肌にやさしい作りになっています。
また、各メーカーさんによって医療用ウィッグの基準が異なるため、共通の判断基準としては、Med.ウィッグマークがついているかどうか(JIS規格の規格に適合しているかどうか)が分かりやすいです。
工業標準化法“JIS法”に基づき、国際標準化機構及び国際電気標準会議が定めた試験所に関する基準 “ISO/IEC 17025”の要求 事項に適合しているかどうかの審査にクリアした商品につくマークです。
※JIS規格とは
1.制定の背景
(1)抗がん剤投与などの副作用による脱毛症に対して、毛髪業界では、脆弱な頭皮に配慮したウィッグを医療用ウィッグとして販売しています。
(2)近年、インターネット販売など、購入経路が多様化・複雑化しており、明確な基準がなく、各社が 独自の判断で販売されているため、中には粗悪品が流通しており、今回、性能基準を定めたJISを制 定することになりました。
脱毛症の治療を目的とするものでなく、患者の整容を改善し、生活の質を高めることを目的とするウィッグ。
2.主な規定内容 直接皮膚に接触するネット部、スキンベース部、インナーキャップ部(附属品)などの各部分について、閉塞法皮膚貼付試験(パッチテスト)の皮膚刺激指数を規定しました。
また、遊離ホルムアルデ ヒド、洗濯堅ろう度、汗堅ろう度の性能、試験方法などについても規定しました。
-経済産業省プレスリリース 医療用ウィッグに関するJISを制定 より引用 ※JIS規格の規定内容について 「外観」「毛材」「ネット部分」「スキンベース部分」「インナーキャップ部分」「両面テープ」などに細かい規定が設定されており、さらにパッチテストなどの試験のクリアが規定の条件になるます。
引用:http://nmk.or.jp/lp_medwig_ur/
また、医療向けのウィッグは人毛の商品も多く、より自然に着用できるウィッグが多いです。
上記の通り、Med.ウィッグマークがついている医療向けのウィッグは、ファッション用のものに比べる価格帯も大きくあがってしまいますが、安心安全で高品質なものが多いのが特徴です。
比較的安価で種類が豊富なファッションウィッグ、より自然に着用でき長時間の着用でも負担が少ない医療用ウィッグ。
どちらも用途によってメリットデメリットがありので、用途に合ったウィッグを選び後悔の内容にしましょう。 最近ではメーカーさんによって、ネットでも試着ができたり、カットをしてくれたり、オーダーメイドで作れたりと様々なサービスがあるので、ぜひ利用してみてはいかがでしょうか。
ウィッグには多くの種類があり、それぞれに特徴があります。
まずはそれぞれの特徴を把握し、用途に合ったウィッグを選びましょう。
部分的なウィッグの場合は、地毛でセットするのが難しい部分に使うと便利です。
大胆にヘアスタイルを変えたいならば、フルウィッグがおすすめです。
ウィッグの用途としては、普段遣いにするだけではなく、特別なときのコーディネートとして使うこともできます。
それぞれの希望に応じて適切な種類のウィッグを選ぶと楽しめるでしょう。
一般的にウィッグやかつらでイメージされることが多い、頭部全体をカバーするタイプのウィッグです。
ハーフウィッグは名前の通り頭部の半分をカバーするウィッグ。
ショートヘアでも簡単にロングになれる。特にショートヘアの方はエクステがなじみにくいので、ハーフウィッグを使用されることが多い。
ただ境目が気になる場合があるのでアクセサリやヘアアレンジなど必要な場合も。
しかし、フルウィッグよりしめつけ感が減るため、頭痛を避けることができます。
自分のつむじを活かすかすことのできるウィッグ。
全体の9割程度の範囲を覆うかつらで、残りの1割程度の範囲は自分のつむじを活かすことで、ウィッグの中でもとても自然に着用できるウィッグです。
ハーフウィッグと同じく、フルウィッグよりしめつけ感が減るため、頭痛を避けることができます。
主に白髪隠しやトップのプリン、トップのボリュームだし、抗がん剤治療の後やくせ毛隠しなどの用途で使用される、つむじから前髪にかけて着用するタイプにウィッグです。
ファッション・医療・ミセスなど幅広いシーンで利用されており、人毛のトップカバーは地毛になじみやすい。
前髪をつくるためのウィッグ。
前髪を切りたいけどきれないかたや、前髪がくせ毛のかた、切りすぎてしまった方、その日に合わせて前髪を変えて楽しみたい方、帽子被る際のポイントなど幅広いシーンでご利用いただける前髪のウィッグ。
主にファッションとしての利用が多い。
地毛がくくれる方であれば着用できるので、簡単にロングになれること、またロングの方でもカールをつける手間などを省くことができるポニーテルタイプのウィッグ。
マジックポニーテールであれば、地毛で着用部分を隠すのでとても自然で、二つつけることでツインテールにもできるので、ディズニーランドなどイベントの際に利用されることも多いです。
シュシュに人工毛がついているタイプで、簡単にお団子を作ることができるウィッグです。
七五三などボリュームの少ないお子様などや、海外の方が利用される着物体験など際にいよく利用されるウィッグです。
シュシュと同じで、アップスタイルやお団子が簡単のできるウィッグ。
シュシュと違うところは、ゴムではないので、止めるのにピンが必要。 ・エクステンション 髪に長さを出したい方が利用されるウィッグ。
美容室のエクステと違うところは、パッチンクリップタイプなので、取り外しが可能なところと価格が安いとこ。
また明るめの色であれば、アッシュやハイライトのようなイメージで使用可能。また明るめの色を複数使用することで、グラデーションも可能。
ウィッグの種類と同じく、ウィッグの種類の中に様々なスタイルがあります。
まずは、種類を把握することで、自分の好みのタイプや似合うスタイルを簡単に選びやすくなります。
いい点:長い分アレンジの幅が多く楽しめる・髪が傷んだ時にカットして使用することが可能。小顔効果あり 。
悪い点:ファイバーはからみやすい扱い難しい面がある
いい点:絡みにくく襟足部分がすっきりするので夏は過ごしやすい。
また冬もロングに比べて摩擦が少ない。人毛では価格的に安くなるスタイル。
悪い点:髪が短い文アレンジの幅が狭くなる。
ロングとショートの中間
「ウィッグをネットで購入したけど、思っていたものとは違うかった…」という方は非常に多いのではないでしょうか?
つむじの写真が写っていなかったり、素材の光沢感や色味などは、見るモニターによって変わってしまったりと…ウィッグは、ネットの商品写真だけではすべての判断は難しいです。
そこで、ウィッグの素材を知ることで、商品テキストから得られる情報を加味して判断することで、「思っていたものとは違うかった…」というリスクを軽減することができます。
ということで、ウィッグの素材についてみていきましょう。
ウィッグは大きく分けて、「髪」「つむじ」「スキン」「キャップ」の4つの構成で構成されています。
そして、それぞれに豊富な種類の素材が存在しています。
その素材によって、着用時の心地よさや、自然さ、価格などが大きく変わって来ますので、購入を検討しているウィッグは以下の内容に沿って、意図しているものかどうか検討してみてください。
(素材などの記載がないもの、不自然に価格が安い商品は要注意です)
形状記憶ができる性質があり、スタイリングしたときのもちは良いです。
時間が経過しても色褪せることはほとんどなく、水にぬれても同じスタイルを維持します。
その分、スタイルを変えるのに手間がかかるものの、価格が安く、人毛に比べ販売されているスタイルも豊富です。
しかし、パーマやカラーリングはできず、静電気や摩擦に弱く傷みやすい。
人毛100%は、人毛のみでつくられており、手触りが良いのが特徴です。
変なテカリが生じることはなく、見た目が自然な点が魅力となっています。
ただし、人工毛よりもコストがかかってしまう点は注意しましょう。
また、しっかりと手入れをする必要があり、丁寧にブローやブラッシングをしないと傷みやすいです。
人毛の手入れの方法は、基本的に人の毛の手入れ方法と変わりません。
手入れを怠るとうねりが生じたり、切れてしまうこともあります。
人毛と人工毛が混ざっていて、人工毛と人毛のMIXで双方のいいとこどり。
人毛が混ざっているので、人工毛のウィッグよりテカリなどが抑えられ自然に見え、また人工毛は形状を記憶できるのでスタイルが維持されやすい。
また価格的にも人毛100%のウィッグよりお手頃なので、おすすめです。
人毛の中の最高級ブランド。ウィッグにする際に処理をされていないためキューティクルが残っており、より人の毛に近く自然 。
自然なつむじで分け目も自由に変えやすい。
比較的自然なつむじで、 主にマシンメイドの低価格商品で多く採用されている 。分け目は変えづらい。
スキンがないのでアップやハーフアップなどアレンジに向いている。ウィッグ独特の不自然なつむじ 。
ウィッグに使用される人工頭皮。主な素材として、布製のレース素材とPU(ポリウレタン)製の合皮素材があります。
通気性に優れ、分け目の変えやすさや、頭へのそいやすさが特徴の人工頭皮。レース素材の種類は主に以下の2種類
2018年8月現在で最上級のスキン。
やわらかいので頭にフィットしやすく、人肌に近いつむじとしてとても自然(上から見られても大丈夫)。しかし、レース素材の中では通気性に乏しい。
通気性がありふわっと立ち上がりやすく、分け目を変えやすい。
自然さが劣る(上から見られると気づかれるおそれあるけれでも、髪を立たせることでカバーは可能)ミセスの方に好まれやすい。
布製のレース素材よりも自然に見える人工頭皮。その分通気性に劣り、少し硬さもあるので人によっては頭にそいにくい場合も。
人肌に近い自然なつむじ(上から見られても大丈夫)だけど通気性はない。
通気性がよく着用時の蒸れを軽減。伸縮性が乏しいので着用時に締め付け感を感じる場合がある。
伸縮性があり、少し通気性に乏しい 伸縮性があるので、ロングヘアの方は髪の収納をしやすくでかぶりやすい
オデコを自然に出せる。レースがあることで、前髪をふわっとさせやすい。
昔は非耐熱のファイバーが多かったが、最近は耐熱ファイバーが主流。
また、人工毛と手植えの組み合わせの商品が登場し、より快適なウィッグが低価格で購入できるようになった。
(数十万していたものが1万から購入できる)
さらに、アメリカなどのウィッグで流行していた奇抜なカラーの登場や、レースフロントと呼ばれるタイプのウィッグの登場によりオデコを出すスタイルなども登場。
ウィッグの歴史は古く、古代エジプトの時代にまでさかのぼるそうで、王の墓からウィッグやウィッグスタンドと思われるものが出土しているんだとか。
しかしその頃は、あくまでも身分の高い人しか付けられず一般には普及していなかったみたいです。
そして一般的に普及し始めたのは、中世ヨーロッパのころ。
そのころには、貴族を中心に男性女性問わずおしゃれとしてウィッグが流行しました。
その当時の貴族の絵によくある、カールの強そうな髪型はウィッグだったみたいで、社交にウィッグは必須アイテムだったみたいです。
このようにウィッグの歴史は古く、また、帽子や髪飾りなどと同じで、昔から身分の高い人たちの装飾品として仕様されていました。