ウィッグは、何かの理由で自由に自分の毛髪でヘアスタイルを楽しむことができない人を中心に人気を集めています。
ウィッグにはさまざまな種類やカラーがありますが、今回はグラデーションタイプのカラーの魅力と、ウィッグを選ぶうえで押さえておくべきポイントや、自作の方法を紹介していきます。
グラデーションカラーのウィッグとは、根元から毛先まで色が統一されているものではなく、徐々に違う色に変化しているウィッグのことを指します。
ファッション用ウィッグでは、通称「オンブレ」や「ソンブレ」と呼ばれるグラデーションカラーが人気で、グラデーションカラーにはレイヤーを入れるとよく映えるという特徴がありますが、これが若い女性を中心に注目を集めるようになり、市場ではレイヤー入りのグラデーションウィッグがたくさん見受けられるようになりました。
SNSが主流になった現代ではいかに自分を魅力的に演出できるかが重要な傾向にあるので、そのような意味においても消費者の需要にしっかり応えてくれるグラデーションウィッグは、時代にマッチしたアイテムであるといえるでしょう。
また、医療用や普段使い用としては、プリンカラーなどもグラデーションカラーのウィッグに該当し人気のカラーです。
プリンカラーは、ウィッグの着用に自然さを求める場合、ヘアカラーをしてから時間がたち、地毛が伸びてきた時のリアルさを演出できるため、ウィッグを自然に着用するうえでは、とても最適なカラーと言えます。
上記の通り、グラデーションカラーには魅力的なメリットがあります。
そのうえで、グラデーションカラーのメリット・デメリットをそれぞれ整理してみます。
まず、ファッション用のメリットとしては、「いつもと違う雰囲気を楽しめる」という点ではないでしょうか。
この点は、ウィッグが一時的に髪型を変えられるアイテムとしてのメリットでもあるのですが、ヘアスタイルを厳しく規制している職場や学校もあるため、なかなかグラデーションのようなカラーリングを日常生活で楽しむことができないという人が多いとおもいますし、いきなり地毛をグラデーションに染めるのは勇気が出ないという方でも気軽に試せます。
医療用や普段使いとしてのメリットは、先述のとおり、地毛をカラーリングした際の時間の経過を演出できるリアルさが自然に見えることです。
グラデーションカラーのウィッグにはこれといったデメリットはありません。
そのうえであえて挙げるとすれば、ファッション用医療用ともにフォーマルな場などには向かないことです。
しかしファッション用途での使用であれば、そもそもその様なシーンでグラデーションカラーのウィッグを着用する必要はありませんし、医療用や普段使いの用途の場合も、フォーマルな場では単色カラーのウィッグを着用すれば問題ありません。
グラデーションウィッグを選ぶときは、目的をしっかり持つことが大切です。
人それぞれ選ぶ基準は異なりますが、めざしたい雰囲気に合わせた色やデザインを念頭に置いておかなければ、実際に装着したときにイメージのギャップが生まれてしまうでしょう。
まず押さえておくべきなのは、流行りや人気の傾向です。
ひと言にグラデーションウィッグといっても、ものによって色や長さがさまざまあるので、その中から実際に選ぶとなると迷いが出てくるかもしれません。
流行りや人気の傾向を把握しておけば、ウィッグを選ぶ際の迷いを軽減することができるでしょう。
インターネットやお店でどれだけ探しても、なかなか気に入ったものを見つけることができないケースもあります。
グラデーションウィッグは種類が豊富とはいっても、必ずしも自分が欲しいデザインや色のものがあるとは限りません。
そういう場合は、自分で作ってしまうのも1つの手段です。
自作することによって自分好みに色を入れることができるため、自分のイメージした通りのカラーリングを再現できるというメリットが得られるようになります。
また、色の組み合わせが自由自在にできるという点も忘れてはなりません。
商品として製造されるウィッグは、売り上げに影響が出るためある程度需要を意識した造りになっています。
別の言い方をすれば無難な色合いなものが多いということにもなるので、中には自分の気に入ったウィッグを見つけることができないという人もいるでしょう。
自作すれば、自由自在に色を組み合わせることができるので、店に置いていないようなウィッグも簡単に作り出すことができます。自分だけのオリジナルウィッグが作れるというのは、自作の最大のメリットといえるでしょう。
作業自体は決して難しくはありませんが、ウィッグを染めるのには特殊な材料が必要になります。
まず必要なものは、人工毛の耐熱性ウィッグです。
染める際、ウィッグを加熱することになるので、耐熱性のものでないとウィッグが傷んで使い物にならなくなってしまいますので、ウィッグを用意する際は必ず耐熱性になっているか確認するようにしましょう。
続いて必要なのがポリエステル専用の染色塗料とポリエステル専用の染色促進剤です。
ポリエステルは非常に染まりにくいので、ポリエステル専用の染色塗料とポリエステル専用の染色促進剤がないと染まらないので注意してください。
そのほか、お湯、耐熱容器、ゴム手袋、おはし、ウィッグの形を保つために使う新聞紙が必要になります。
作業の前にひと通り揃えておくようにしましょう。
ウィッグを染める際の注意点としてまずご理解いただきたいのは、人工毛のウィッグはとにかく染まりにくいということです。
イメージ通りに染まらないことが多いと認識していただいても問題ないかも。
比較的、明るい色を暗くする分には対応可能ですが、暗い色を明るくすることは難しいです。
また、いウィッグキャップやつむじなどが染まってしまう恐れもあり、ウィッグを染める際は自己責任でお願いいたします。
ウィッグの染め方は「ウィッグを染めたい!染色の方法と注意点」でご紹介しているので興味がある方はご覧ください。
グラデーションウィッグは、普段できないヘアスタイルを楽しみたいとき、あるいはコスプレを楽しむときなどにも重宝します。
非常に幅広いシチュエーションで使えるアイテムなので、いかようにも自分を演出することができるでしょう。
使い方は無限に広がっているので、休日の息抜きやパーティイベントの際に活用してみてはいかがでしょうか。